体幹トレーニングは子供に毒?

ジュニアアスリートトレーニング担当の出井(でい)です。

最近流行りに流行っている体幹トレーニング。

学校の体育なんかでも複数の学校で行なっていると聞きます。(あくまで著者調べ)

成長期の子供、特に小学生年代はゴールデンエイジ(ⅰ)とも称されるほど運動能力習得において大事な時期です。

果たしてこの時期に体幹トレーニングを行うことは適切なのでしょうか。

私の考えではNOです。

ジュニアアスリートのトレーニングの中でもご要望が多いので変形させて入れることはありますが、メインのメニューには全く入れておりません。

正確には、時期・労力に対するリターンを考慮すると、優先順位がはるかに低いということです。

ジュニアアスリートでは丁度小学3年生~中学3年生とまさにこの大事な時期とその後の時期をお預かりしています。(中学生に関しては後々の記事でお話し致します)

この時期の子供は即座に運動を吸収できる人生で唯一の時期です。集中力に欠き、色んな遊びをしたがるのは本能的なものとされています。

そんな大事な時期に身体を固定するトレーニングを一生懸命しても疲労にみあった効果は得られないでしょう。

運動指導者でさえ理解していない方も多いですが、転んだり、駆け回ったり、物を投げたりするときにも体幹と呼ばれている部分はもちろん活動しています。

中には本当に体幹部の筋肉が使えていないことが原因で運動に支障が出ている子もいるのかもしれません。

上記の情報や心理的な発達の側面などを踏まえ、子供を預かる者は常に広い視野で運動指導し、正しくフィードバックしなくてはなりません。

お子さんの運動のことで、疑問に感じられていることがある方はお気軽に一度是非ご相談ください。

(ⅰ)米国の医学、人類学者スキャモンという学者によると、身体の神経系統は5歳までに発育の80%,12歳ごろで100%を迎えると言われており、(2019年2月現在)昨今でもこの時期にさまざまな運動を学習することが大切とされている。

参考文献など:

コーチングクリニック第25巻258号、28巻302号

結果の出せる整形外科理学療法 山口國ほか

国立スポーツ科学センターHP https://www.jpnsport.go.jp/jiss/