ベーシックアスリート
ジュニアアスリートトレーニング担当の出井(でい)です。
子供は小さな大人ではありません。
発達学的にもそれは証明されています。
昨今では専門競技に打ち込むのが早すぎ、偏った情報やトレーニング(前に紹介した体幹TRなど)を偏ってやりすぎることで、基本的な動作を見習得なまま成熟していく子供が増えています。
それを手助けするかのごとく、世の中では未だに筋トレは身長が伸びない説など、家庭の医学的な俗説は蔓延しています。
教員や我々のような運動指導者にそれを説明できない人が多いのも問題です。
本当は各競技の日本代表に携わるような方や報酬が子供の指導を行う人に当てはめられれば良いのですが、やはり現在のお金のシステムや勝利至上主義的思想がある以上、時間はかかるのが問題です。
これらを踏まえ、ジュニアアスリートでは、子供の発達に合わせた運動を行い、子供の現状を客観的に評価するように努めています。
例えば、前々回紹介した発達過程の根拠に基づき、参加していただいている年代の子供には過度に持久力を問うようなトレーニングやフィードバックは行なっていません。
また、きちんとまじめに話を聞く子だけを評価するようなこともありませんし、現段階でスポーツができている(ように見える)子だけを賞賛することもありません。
繰り返しますが、専門競技を早期に初めた弊害を受けている子が増えています。
それは、大きな怪我の元になったり、習得できない運動が増えたりと、その子のスポーツの選択肢を狭めかねないのです。
ジュニアアスリートでは、
「ベーシック・アスリート」を掲げ、
運動選手としてこれから必要な基本的なこと、初歩的なことを身につけて専門競技で花が開くことを目指しています。